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鬱病の妻に捧げる涙 後編 

私はそのまま、カプセルホテルのフロントに向かった。
週末なので、部屋は開いていた。
ロッカーの鍵を受け取ると、私は着替えをすませ、そのままカプセルに直行した。
まだ怒りが収まらない私は、そこで携帯の電源を切った。

翌日、電車を乗り継いで式場に向かった。
天王寺から小一時間かかったろうか、告別式の1時間程前に最寄りの駅に着いた。
式場はホームから見えていた、私はテラスを通りショッピングセンターをとおり抜け式場へと向かった。
横断歩道の向こうに、幼い娘と、妻が立っていた。
妻は悪びれた様子もなく、私を出迎えてくれた。
「電話ぐらいしろよ、飯も食わずに急いでいったのに。」
「ご免なさい、でも来てくれて良かった」と嬉しそうな顔をした。
妻に案内され式場に着いた。控え室に入ると、姪達が、
「どうしたの心配していたのよ」と私をいさめた。
妻は笑って何も言わなかった。
翌週、又電話の事で喧嘩をした。
今度は淡路島のパーキングで泊まり翌朝7時頃に帰宅した。
家に帰ると妻はボーとしてソファーで寝ていた。
どうやら一晩中起きていた様子だった。
「あれだけ言ったのに、どうして電話を取らないんだ!おまえは、懲りないヤツだ、同じ事を2度もするな、この前、懲らしめで電話の電源を切っておいたのにまだこたえていないのか?ご免なさいと謝れ」
彼女は謝らずに逆上し、何やら訳のわからない事を言い、私を強く罵りその場に泣き崩れてしまった。
私は部屋に鍵をかけて閉じこもった。数時間後、
「ご免なさい」
と謝ってきた。彼女はその昔煩っていた鬱病を再発してしまっていた。
落ち着きを取り戻した彼女の口から、一週間前の夜の出来事がこぼれだした。
彼女は”亭主の代理”と言う慣れない仕事を仰せつかり、かなり緊張していたという。
さらに娘の美里が、姪達の子供と一緒に走り回り、面倒を見るだけで精一杯、全く目を離せない状態だったと言った。
電話をかけなければと思いながらも、とてもその場を離れて電話ができる状態ではなかったとも言った。
そしてあの夜は、家に帰ってからは、私からの連絡が無いので心配になり、終電が終わるまで何度も、何度も駅まで足を運んだと言うのだ。
終電が終わって、仕方なく家に帰った後も 一晩中起きていた と言った。
「どうして次の朝何も言わなかったんだ?」と問いつめたら、
「心配でそうしただけだから,,,,次の朝は、そんなことより貴方が無事に来てくれてホッとして嬉しかったの」と言った。
私はとめどなく流れる涙を妻に気取られまいと、妻を抱きよせた。
[2006/03/06 11:40] 雑感もろもろ | TB(0) | CM(0)

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