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アスペルガーは間柄に応じた適当な距離感を持った会話が苦手 その2 トモコの場合 

アスペルガーの母子のための社会順応講座 第20回

居酒屋”富士”のトモコは現在26才でもうすぐ27才になる。

トモコはキャキャ、キャキャと機関銃の様によく喋(シャ)り、ゲラゲラ、ゲラゲラと良く笑う娘である。

旅行の話をしていたかと思えば、急に店頭で目撃したバイク事故の話に変わり、更に突然 高校時代の友達の話に進み…と入った具合に止めどなく次々と関連のない話がわき出してくる。

「イラッシャイ、あらデジタヌさんや無いのエライご無沙汰やったな!ここへおいで、ココ開いてるから座れるで!…」
と年長者に向かって平気でぞんざいな口を利く。

「アア、ホンマにひさしぶりやったな…」
と言いながらカウンターに腰掛け、無沙汰の言い訳をしようと、前を向くと、もうそこにはいない。
離れたところで、別の客とゲラゲラ騒々しくやっていたりする。

こんな具合だから、居酒屋”富士”は彼女との会話?(ハッキリ言って会話に成っていないが!)を楽しみに毎日通う常連客で大繁盛である。

このトモコ、言って悪いが笑顔以外は 何処と言って取り柄のない、芋姉(イモネエ)ちゃんである。
 おまけに
「ウチな~化粧品が肌に合えヘンねん!」
と言って、スッピンのまま平気でカウンターに立つ”変なカウンター娘”であるが、居酒屋”富士”では一番の”看板娘”である。

ところが、この『ヘンに馴れ馴れしい』のが災いし、お尻を触られたり、手を握られたり、シツコイ客に言い寄られたりで結構困ることが多いという。

「なあ、デジタヌさんチョット聞いていナ、この前もナ~……。」

と言った具合に、この手のボヤキ話をよく聞かされる。

その都度

「ダレカレ無しに、馴れ馴れしい口聞からや、言葉づかいにもっと注意セナアカン!」

と諭(さと)すのだが、

「そんなことウチに言わんといて!、なにがアカンの?別に”馴れ馴れしく”なんか話してないワ、うちはフツーに話してるだけや、勘違いするのは相手ヤナイの、デジタヌさん怒るから嫌いや!」

といって、私の前からはなれ、別の客の前に逃げて行く。


そんな彼女ではあるが、

「ウチは、人見知りするホウヤから、初めての人とはよう話せんね!」

なるほど、滅多に店には顔を出さない居酒屋のオーナーとかには、

「あの、済みません、これドウしたらええんですか?」
とか

「ハイ、判りました」

とか丁寧に話しているのを聞いたこともある。

又常連さん以外の新規客にも最初は
「いらっしゃいませ、何が宜しいですか?」
などと居酒屋にしては固すぎる言葉と態度で接するが、4,5分もすると、

「アンタな~……」

と言った具合に、10数年来のダチ公扱いである。

今回のキーポイント

言語の発達障害は、単語の理解力と記憶量すなわちボキャブラリーの豊富さだけではなく、その会話に至る”シュチエーション(状況)と間柄をわきまえた適切な”単語の選択能力”の発達に障害がある”と言い換えることが出来る。

この障害を克服するには、読書(漫画、劇画以外)と観劇(TVドラマ、映画鑑賞含む)で登場人物の感情表現としての台詞(セリフ)を”考え・学ぶこと”である。

欠陥遺伝子のせいで、”本能”的に”人間関係の機微”を持ち合わせていない”アスペルガー星人”にとっては、”学んで、理屈で覚える”以外に障害を克服する手だては無い!

TVで”過激なバイオレンスアニメ”しか見ていないお子さんには要注意である!

アスペルガーの我が子を犯罪者にしたくなければ、この事を肝に銘じておくべきである!

<この章お終い>
[2008/12/10 20:08] アスペルガー星人の話 | TB(0) | CM(0)

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