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【小説】69年間待ち続けた男、在る鉄道マンの半生 第46話  

第46話 近鉄リーグ初優勝


この年、名将西本幸夫監督率いる近鉄バッファローズが念願のリーグ初優勝を勝ち取った。


鉄朗から久しぶりに電話が入った


『徹路さん、おめでとう御座います』
『ハア、何のことですか?』
『パリーグ優勝ですよ!』
『…』
『近鉄が、リーグ優勝したんですよ』
『はあ、そうだったんですか、じゃー僕も祝電をいれておかなくちゃ』
『何だ、ご存知無かったんですか?』
『や、世事に疎いモンで』
『や~、徹路さんらしいな』
『嫌々、お恥ずかしい』
『所で、お仕事の方は如何ですか』
『ハイ、おかげさまで、何だ、かんだと近鉄さんが面倒みてくれて、怖いほど、順調にいってます。』
『そうですか、それは良かったですね、ジャそろそろ内の仕事も…』
『いやいや、なにぶん少ないスタッフ何で、とても阪神さんのお仕事まで…』
『そうですか…、それは残念だな』
『有り難う御座います。』
『それでは』


鉄朗の口からは、ナンバ線の話は出なくなってしまっていた。


12月東名阪自動車道が開通した。


翌1980年(昭和55年)円高で海外旅行ブームに火がつき伊勢・志摩の観光客は、それほどの伸びを示さなくなっていた。
この年、3月阪神高速道路松原線が全線開通した、前年の、東名阪自動車道の全通に続き、名阪間の車での移動が益々便利になってきた。


この月、吉野の父庄一が病に倒れた。体の不調を訴え、病院で精密検査をしたところ、癌に冒されていることが判った。肺ガンであった、酒は飲まなかったが、煙草が好きであった、父は、知らぬ間に癌に冒されていたのだった。


<続く>
[2008/02/16 11:13] 鉄道小説 | TB(0) | CM(0)

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